ウェディングプランナーの心得



ウェディングプランナーでなくとも、

企業に勤めている人なら誰でも耳にタコができるくらい会社から言われている『顧客満足度』という言葉。




私が気づいたある法則―



というのは、


結婚式の顧客満足度は
お客様の抱く「期待の少ささから生まれるもの」ということ。




結婚式に100%満足しているカップルには、
共通するある点がありました。



というのは・・・



彼らはみんな自分たちの結婚式に対する期待が
正当、もしくは若干低かったこと。




えっ???




私が以前勤めていたウェディング会社は
業界ではトップクラスであり、

創刊されるウェディング関連の雑誌には
どの会社よりも大きな枠でメイン掲載されるため、

やはり知名度も高く、
そこでお式を希望される大半のお客様からの信頼も厚かったはず。



そのため、

「ここなら自分たちの望みを何でも叶えてくれるだろう」
という想像以上に大きな期待を抱いて来店されるため、

万が一、その要望に応じられなかった場合は、
クレームとなりとんでもないトラブルにもなってしまう。



代案を出してもダメ。



一体なぜ?




それは、



最初から期待が高いと
ちょっとしたサービスの手落ちにも
「期待を裏切られた!」という感情から
すぐさまクレームを言いたくなるようだ。




つまり、


この時のクレームの『怒り』という感情は、
期待と現実のギャップから生まれるってことみたい。



ということは・・・



結婚式に対する期待値が低ければ低いほど
挙式後の顧客満足度が高いというワケなのかな?





あるウェディング会社では
同業他社へお客様が流れて欲しくないがために、

「わが社は何でも対応させていただきます!」

と、何でもできるはずがないのに
中途半端な期待を持たせてしまう傾向がある。



でも、


それでは自分たちの首を締めるだけでなく、
結果としてお客様の満足度も下がってしまうかもしれない。



だったら、


「できないことはできない」とはっきり伝えることが、
返って相手を喜ばせることに繋がる場合もあります。




例えば、


「それはできませんが、代案として○○は対応させていただきます」とか

「この演出だけはどこにも負けません」と正直にお伝えした方が、

誠意のある対応だと思うし、
その方がよっぽど真実味もあって相手にヘンな期待を抱かせないはず。




皮肉なことに、


お客様が期待した事と同じだけのサービスを提供しても、

決してお客様の100%の満足は得られません。


きっと、「当然でしょ」くらいの顔をされるのがオチ(;^_^A



なら、サービスで満足させるだけでなく
個人的な信頼を得ることに力を注いだ方が、

もしかするとお客様の満足度は100%を超えるかもしれません。



まずはウェディングプランナーであるあなた自身を信頼してもらい、

そのなかで様々な提案をしていく―



お客様があなたを信頼してくれてさえいたら、
その段階ではムリな要望はちゃんと断っておくことこそが誠意ある対応。



そして、過剰な期待を生まない方法でもある。






そもそも、

それは相手を喜ばせるテクニックの第一歩かもしれません。






あなたも経験がありませんか?


クリスマスや誕生日のイベントには
なぜかパートナーからプレゼントを貰えるのが当たり前だと思っているあなた。


だけど、パートナーは忙しく
その日にプレゼントを用意していなかった(TωT)

・・・なんてこともあるはず。




そんな時、あなたならどうしますか?



もしかして、プレゼントが無いことにガッカリするのでは?



なぜ、ガッカリしてしまうのかというと、
それはプレゼントを貰えることが当然だと思っていたから。


だから、プレゼントを貰えなかったショックで
あなたはとても不機嫌になったりすることがありませんか?






じゃあ、こんな場合はどうですか?


何でもないごく普通の日に、

突然彼がブーケを買ってきてくれた。


「今日は何の日?」なんて一瞬頭をよぎるあなただけど、
彼は「可愛いブーケだったから、はいっ!」なんて手渡してくれたら、もうカンゲキですよねv(^-^)v♪


近くのお花屋さんで値下げをしていたブーケだとしても、
予想もしなかった展開と彼の突然の行動に
とっても嬉しくなっちゃいませんか?



人間は欲のある生き物のため
期待と同じレベルの結果を得られてもそんなに満足はしない。


その代わり、

全く期待していなかった時に不意に良い事が起きると、
喜びは何倍にも膨れ上がるみたい。



で、


プランナーのあなたに誤解しないでほしいのは、

決してお客様の要望を簡単にお断りしろ、という意味ではありません。



お客様の期待に沿えるように、
なるべく要望に近いカタチで対応できないか
ギリギリまで検討する。


それもプランナーとしてのプライドだと思います。




プランナーは魔法使いではないので

すべての夢を叶えることはできません。



但し、


お客様の夢を聞くことはいくらでもできます。




時には、相手に過剰な期待を抱かせないために
断る勇気も持ち合わせていなければいけない―



その両面を持ち合わせているからこそ、

顧客満足度をアップできる
『信頼のおけるプランナー』と呼ばれるのでは?




このブログの読者であり
現在ウェディングプランナーを目指しているあなたもいつか



「○○さんのおかげでステキな思い出ができた」

とお客様に喜ばれる日が訪れますよーに(^-^)/♪






ウエディングプランナー―新しく生まれ変わったブライダル業界で働く/T&Gブライダル研究室